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【軽米高校101】真理の鐘
令和7年2月18日(火)
校舎本館2階の角、職員室のベランダに鐘があります。
学校要覧の沿革には、
昭和29.3.10 卒業式終了後に校舎落成記念を記念して洋鐘が寄贈される。
とあります。
現在でも、入学式と入学式の始まる前に鳴らされています。
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平成10年に発行された「岩手県立軽米高等学校50年史 真理の鐘」の通史 独立校舎での生活 昭和29~37年度には
校舎落成記念式典と洋鐘
「年が改まって昭和29年1月23日、校舎落成記念式典が10時10分から校舎2階の2教室を利用して挙行された。(略)
落成記念事業については菅原久七郎PTA会長が尽力し、これに関連して盛岡市の宮昌太朗氏の制作による洋鐘がPTA・同窓会から寄贈された。制作者の宮氏は気に入った音色が出るまで何度も練り直し、それでも落成記念式典の前日に納品した、という職人気質の人物であった。当時の生徒会予算は年間10万円ほどであったが、7万円かけて作られたもので、いかにPTA・同窓会の期待が大きかったかがうかがえる。贈呈行事は3月10日の第4回(定時制最後の)卒業式の後、呼鐘式として行われ、第1打を菅原久七郎PTA会長、第2打を渕沢和同窓会長、第3打をこの日の卒業生7名を代表する形で岸里富雄前生徒会長が鳴らした。尤もその鐘の音を聞き慣れなかった町民は半鐘と誤解して慌てたりする一幕もあった。洋鐘にしても環境にしても、小原校長の願いは「高校を住民のオアシスに、文化のシンボルにふさわしい環境を」というものであった。(略)」とあります。
今から70年前の軽米高校に対する地域の方々の熱い思いが伝わります。今年も3月1日の卒業式にさきがけて鳴らされます。卒業生はどのような思いで巣立っていくことでしょう。